「ベニー・プロフェインみたいな奴(Benny Profane The Man)」NEWμ-ZEKK

このエントリーを含んでいるはてなブックマーク    2009年02月11日 13:22   edit

NEWμ-ZEKKとは山本ニューさんとZekkyさんの音楽ユニットである。

ベニー・プロフェインとは:
松岡正剛の千夜千冊『V.』トマス・ピンチョン

 いまでもトマス・ピンチョンは聞きしにまさる謎の作家ではあるが、それでもウィリアム・ギャディスやサリンジャーや若手理科系グループが覆面で書いているのだなどということは、誰も言わなくなった。
 ピンチョン家はアメリカでもそうとうに古い家系で、1650年にはウィリアム・ピンチョンが『我等の救済のありがたき代償』という神学書を書き、キリスト教の予定調和説に反しているということで禁書焚書の憂き目にあっているし、ぼくもそれを知って驚いたのだが、その一族の呪われた宿命はナサニエル・ホーソンの『七破風の家』のモデルにさえなっていた。
 そういう異様な家系の末裔であることを、トマス・ピンチョンがそうとうに意識していただろうことは『重力の虹』などを読んでも見当がつく。ピンチョンはピンチョン家から逃げられない。
 しかし、それだけなら謎の作家ということにはならない。
 人前に出ようとしない、めったに写真を公表しない、文壇にまったく関心がない、アメリカを馬鹿にしている、ほとんどエッセイを書かない、賞をほしがらない、といった"人見知り"が謎を深めただけだった。もっとも、こういうことはアンリ・ミショーなどにも見られたことだから、そんなに騒ぐほどのことではない。

 ピンチョンの経歴はとっくにわかっている。
 コーネル大学の物理工学に入って途中で海軍に入隊し、戻ってはコーネルの英文学を専攻してウラジミール・ナボコフの講義をとったりしていた。ナボコフの講義をうけたことは大きかった。ナボコフがコーネルでどんなことをしていたかは、「千夜千冊」第161夜の『ロリータ』を読まれたい。
 その影響かどうか、ピンチョンは在学中から文芸誌の編集に関与していたようで、1960年にははやくも『エントロピー』を書いた。言い忘れたが1937年のロングアイランド生まれである。このときすでにピンチョンには「熱力学的な愛」によって歴史や社会を捉える目と、管理や支配のシステムに対するに「協創」(togetherness)をもって対抗したいという目が芽生えている。その後、ボーイング社に就職して2年でやめ、それからはずっと執筆に専念している。作品の評判は高く、何度も文学賞にノミネートされたが、いつもこれを辞退した。そういうところがまた奇人変人扱いをされた理由になっているのだが、はたしてそういう、つまりは"変人"かどうかはわからない。

 もっとも作家がどんな性格の人物かなどということは、作品を読んだから見えるなんてことがあるはずもないのである。そういう文学論はごまんとあるが、あまり信用しないほうがいい。とともにピンチョンばかりを特別扱いにしないほうがいい。
 ちなみにごく最近のインターネットには、ピンチョンがゴジラのTシャツとジーンズ姿で、ロックバンドの「ローション」とかのコンサート会場に現れ、楽屋にまで入っていったといった、まことしやかな情報も流れた。
 こういうピンチョンなのだが、さて実際に作品を読んでみると、これはやはり異様なのである。謎の作家とおもいたくなる気持ちもややわかる。ここでは大作『V.』だけに絞ってピンチョン文学の一端を案内してみたい。かなり奇怪だ。

 『V.』には一対の物語がモデル化されている。二つの物語は原則的にはまったく関係がない。
 ひとつは「現在」の物語で、発端は1955年のクリスマス・イブから始まっている。主人公は一応は海軍除隊以降はニューヨーク近辺を放浪するベニー・プロフェインで、彼はニューヨークの地下水道に棲みついたワニを退治するアルバイトをしたり、得体のしれない人体模型を扱う人類科学研究所の警備をしながら、「全病連」というグループとつきあっている。またレイチェルという赤毛の女に惹かれながらも恋愛に恐怖を抱いている。

全部を見る

という小説での登場人物と・・・
diskunion: BENNY PROFANE ベニー・プロフェイン / TRAPDOOR SWING/DUMB LUCK CHARM

「ジョン・ピールのお気に入り」のギター・ポップ・バンド、ザ・ルームが79年に結成され、3枚のアルバムを残した後に解散し、シンガー/ギタリストのデイヴ・ジャクソンとベーシストのベッキー・ストリンガーが中心となってザ・パッセージのメンバーなどを加え結成したのがこのベニー・プロフェイン

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というバンドがある。

長々と引用文ばかり貼ってしまったが、まぁはっきり言ってそれはどうでもいいw
とにかく気分のいいときなんかに、つい口ずさんでしまいそうな気持ちのいいポップな曲。

■担当パート
アレンジ・演奏:Zekkyさん
作詞/曲・ダメ出し:山本ニューさん
歌:ミクさん

■ゲスト
イラスト:0310さん
ロゴ:白熱灯さん
撮影:ひつじP

ロゴ:

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ベニー・プロフェインみたいな奴(Benny Profane The Man)【初音ミク】



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